頭部外傷 05.02.08. 石田梨絵
◆頭部外傷の定義
頭部外傷とは、頭部に外力が作用したために生じる損傷をいう。損傷の種類には、頭蓋骨骨折、脳損傷(脳挫傷)、頭蓋内血腫などがある。頭蓋内血腫でスポーツが受傷機転になるものとして主に硬膜外血腫、硬膜下血腫(急性・慢性)が挙げられる。
@頭蓋骨骨折:陥没骨折と線状骨折があり、脳挫傷や硬膜外血腫を併発する可能性がある。
A脳損傷:損傷の程度が軽微なものを脳震盪、明らかな損傷があるものを脳挫傷と分類される。
脳震盪は、衝突や打撃などで脳内に回転力が作用して発症する。
脳挫傷は、脳の損傷が激しく組織が破壊されることで脳内出血を伴う場合もある。
B頭蓋内血腫:スポーツ場面で起きやすいのは、急性硬膜外血腫と急性硬膜下血腫である。
受傷後は元気に話していたのが一定時間後に話ができなくなり意識も混濁してくる
のが、頭蓋内血腫の典型的な症状であり、激しい頭痛、意識障害等が見られる。
◆頭部の形態解剖
頭部は外側から、頭皮、骨膜、頭蓋骨、3層の髄膜、大脳によって構成されている。
頭蓋骨は大脳を保護しており、その下の3層の髄膜は外側から硬膜、クモ膜、軟膜と呼ばれている。
硬膜の表面には中硬膜動脈が走っており、また硬膜には脳からの静脈血を導出する橋静脈も走って
いる。クモ膜には血管はほとんど分布しておらず、クモ膜と軟膜の間は髄液で満たされたクモ膜下腔
と呼ばれる腔がある。髄液は脳と脊髄の保護に役立っている。
◆現場での判断および応急処置
スポーツ現場で頭部外傷が起きた場合、まずその症状を観察し時間経過と共に変化がないかをチェックする。(観察事項:頭痛、意識障害、循環障害、瞳孔、四肢の麻痺、嘔吐など)
※意識障害の評価法はGlasgow
Coma ScaleとJapan
Coma Scaleがよく用いられる。
救急のABCの確認を行い、意識のない場合にはただちに救急車を呼ぶ。舌根沈下や吐物による呼吸困難を防止するために気道確保を行うが、頸椎・頸髄損傷を伴っている場合もあるので、頭頸部の周囲は人の手や物を置くなどして固定する。
◆EXCALIBURS頭部外傷ガイドライン
・ 頭部外傷発生直後、トレーナーチェック、症状の確認
・ Gradeの判別、応急処置、サイドラインなどで5分毎に症状をチェックする
・ Grade2以上(精神異常や見当識障害がみられる場合)は脳神経外科へ行き、ドクターのOKを
もらってから復帰へのガイドラインに沿って練習に参加させる。
1日目:アップの参加、コンタクト練習以外の参加
2日目:コンタクト練習以外の参加
3日目:ポ別でのコンタクト練習参加
4日目:合わせ等スクリメージ参加