2005/05/31 近藤寛子
スポーツパフォーマンスの速さにも、いろいろなタイプがある。最も分かりやすいもの
は陸上競技の100m走であろう。ここで求められるのは、スタートの合図に素早く反応し
スムーズな加速をし、中間疾走からゴールまでそれを維持する能力である。つまり、一連
のスピードの変化をもちながらも、その中で最大スピードを向上させ、100m先にできる
だけ速く到達するシンプルな速さである。
しかし、アメリカンフットボールになると少し事情が違う。直線を走り抜く速さのみならず、短い距離を前後左右に細かく動く速さや状況に応じて素早くストップする動きも必要になってくる。
スポーツで求められる速さには、種目特性に応じてさまざまな形があるが、これをSAQ
と大きく3つに分類してとらえている。
SAQ・・・
Speed
Agility
Quickness
@
Speed
純粋な、直線的な最高速度
基本的には、ランニング動作のスタートからフィニッシュまで、方向の変化がないタイプのスピード
A
Agility方向転換を含んだ速さ
アジリティ・ピラミッド
ピラミッドが示す英記号はそれぞれ
A 基礎バランス
B コーディネーション
C パターン化したアジリティ
D ランダム・アジリティ
E 競技の特殊性
と段階を踏んで敏捷性の能力を高めていくことを示している。
B
Quickness
“視覚(または聴覚)反応による”「爆発的なスタート動作」や「部位動作での素早い動き」
注意点
実施するトレーニングの「ねらいは何か?」を常にみのがしてはいけない。
例えば、可動性を形づくる要素の一つの敏捷性は、さらに細かく調整力(バランスも含める)とスピードという2つの要素にわけて考えられる。しかし、現実には人の動きは複合的で動作のある部分までが調整力、それ以降はスピードと、明確に二分されることはない。実際のトレーニングにおいても、常にこれらの要素は絡み合っているのである。
SAQトレーニングでは、表面上、同じトレーニング動作をしていても、ねらいによって全く留意点が異なるときがある。トレーニングで実施される表面的な“動き”を身につけることばかりにとらわれず、常にそのトレーニングにおけるねらいを意識し、留意点を見逃さない姿勢を忘れないことが何よりも重要である。
方法例
・ラダートレーニング
・
ミニハードルトレーニング
・
アジリティディスク
・
オーバースピードトレーニング
・
クレイジーボールトレーニング
など。
参考資料;SAQトレーニング 日本SAQ協会編